【好業績なのに減益予想!?】決算速報の注意点を考察
こんにちは、まるこめです。
今回は、「株探 Kabutanの決算速報」で注意しておくべきポイントについてご紹介します。
個人投資家のなかには「株探 Kabutanの決算速報」を利用している方が多いのではないでしょうか。
私もそのうちの1人で、決算シーズンには株探の決算速報をいつもチェックしています。
先日、決算速報をチェックしていると、「上期業績で好調だったにも関わらず、下期業績は減益が予想される」と報じられていた銘柄がありました。
今回は、上期が好調なのに下期が減益と予想されてしまった原因と、これに対する私の考察も解説していきたいと思います。
それでは、いきましょう✨
株探 Kabutan とは
株探は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドが運営している日本最大級の投資家向け情報メディアです。
会社情報や業績推移、株価チャート、株主構成など投資に関する情報を幅広くを提供しています。
また、会社から決算発表が行われると、AIが即座に数値を分析して決算速報の記事を自動生成しています。
「決算速報」はこれに注意!
株探の決算速報で要注意なのは「上期業績が好調で、通期予想の進捗率が良いにも関わらず、上方修正を発表しないパターン」です。
今回は、この注意点について、HENNGE(4475)の第2Q決算を報じた速報をもとに考察していきます。
それでは、HENNGE(4475)の第2Q決算に関する速報を一緒に見ていきましょう。どうぞ!
具体的に内容を見てみると・・・
22年9月期第2四半期累計(21年10月-22年3月)の連結経常損益は3億3900万円の黒字(前年同期は2000万円の赤字)に浮上し、通期計画の4億3400万円に対する進捗率は78.1%となった。
経常利益が黒字転換して、進捗率も良いので、問題なしですね✨
会社側が発表した上期実績と据え置いた通期計画に基づいて、当社が試算した4-9月期(下期)の連結経常利益は前年同期比76.4%減の9500万円に大きく落ち込む計算になる。
しかし、なぜか下期の経常利益が減益と予想されています。
皆さんは、株探AIがなぜこのように判断したのかお気づきでしょうか。
この仕組みを説明する前に、まずはこの内容を表にまとめたので、一緒に見ていきましょう。
会社側が通期予想を据え置いたことが、下期が減益と予想された原因だと思います。
おそらく、株探AIは「下期業績=通期予想-上期業績」と算出しているため、下期が上期の1/3しか利益が見込めないと判断したようです。
※「上期/下期業績」は、上期/下期の経常利益という意味です。
この株探AIの予想に違和感を感じませんか?
上期業績>下期業績となりやすいビジネスモデルでない限り、普通に考えれば「上期業績=下期業績」くらいは見込めるはずです。
少なくとも、HENNGE(4475)はストック型のビジネスモデルで、四半期ごとに業績を伸ばしているため、「上期業績>下期業績」には当てはまりません。
上方修正する可能性は?
あくまで私の考察ですが、HENNGEは第3Q決算で上方修正を発表する可能性が高いと思っています。
第3Q決算のほうが第2Q決算よりも本決算を予測しやすいですからね。
一応、「上期業績=下期業績」と仮定して、HENNGEの通期業績を試算してみました。
※売上原価・販売管理費は会社予想の見込額。
この表のように、少なくとも通気業績(経常利益)は6億7,000円で、進捗率は149.3%に着地すると予想しています。
第3Q決算で上方修正が発表されるかどうか注目ですね。
まとめ
「上期業績が好調で、通期予想の進捗率が良いにも関わらず、上方修正を発表しないパターン」は要注意です。
株探の決算速報では、ややマイナスのように報じられますが、ご自身で精査していきましょう。
もしこのパターンで株価が下落した場合は、押し目買いの良いタイミングかもしれません。
株式投資の勝率を少しでも上げられるように、これからも有益な情報を発信していきますので、よろしくお願いします。